100万部売れた絵本「バムとケロ」、絵本作家島田ゆか

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日経MJを読み解く!

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 ◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 270号 ◆◆◆

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     〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
           本当に顧客の目線に立っているか。
       売り上げを追求すると、それができなくなる。

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 ━━━━━━━━━━ 2003年11月27日付日経MJ36面より引用 ━━━
 
 ■1万部でヒットといわれる絵本の世界で、100万部を売り上げた本が
 ある。カナダ在住の絵本作家、島田ゆかの「バムとケロ」シリーズ(文
 渓堂=東京・文京)だ。

 ■絵本の紹介サイト、絵本ナビにはバムケロに出てくるインテリアの楽
 しさに関する投稿が数多く寄せられる。運営者の金柿秀幸さんは「今ま
 での子供向け絵本にはなかった」と驚く。

 ■秘密満載 脇役に“隠れストーリー”
 何度読んでも発見がある──。

 ■こうした仕掛けが表紙、裏表紙、カバーの内側などにもちりばめられ
 ており、出版元の文渓堂には頻繁に問い合わせが来るという。

 ■大ヒットとなった「バムとケロ」シリーズだが、実は日の目を見なか
 った可能性もあった。作者が最初に持ち込んだある出版社では門前払い
 をされた。理由は「キャラクターがかわいくないから」。

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 ●記事に出てきた絵本の紹介サイト、絵本ナビを見ると、絵本の概要や
 読者の投稿内容等がわかります。トップページ左上の検索ボックスから
 探すか、右下の「評価ランキングBest10」中の「バムとケロの○○」を
 クリックして、該当ページをご覧下さい。
 サイトはこちら⇒ http://www.ehonnavi.net/home01.asp

 ●「バムとケロ」シリーズは非常に高い支持を得ているわけですが、サ
 イト運営者の金柿秀幸さんの「今までの子供向け絵本にはなかった」と
 いう言葉からすると、インテリアや小物の独創性にこだわるものは初め
 てなのでしょう。少なくとも売れ筋の本の中では。

 ●絵本と言えば、ストーリーとその登場人物(動物等を擬人化したもの
 も含む)や背景を絵と文で表したものですが、力点は、ストーリーと登
 場人物に置くのが普通でしょう。ところがどうもこの本は、背景部分に
 相当力を入れているようです。

 ●大人である私たちは、今まで繰り返し「要点をつかむ」訓練をしてき
 ています。物語を読んではあらすじをまとめ、感動したポイントを作文
 に書いたり、説明文では「事実と意見」の区別、論説文では「序論→本
 論→結論」などの構成を学んで結論がどこにあるかを探したりしてきま
 した。

 ●もちろんそれはそれで意味のあることだと思いますが、小学校の頃か
 ら繰り返しそのような内容を学んできた大人は、要点以外は軽視する思
 考が当たり前になっているかもしれません。そこに、「楽しさ」はあま
 り見出せないのでは。

 ●子供と一緒にテレビや絵本を見ていると、意外な部分に子供が喜ぶの
 に気づくことがあります。それはたいてい、話の筋からはどうでもいい
 ことです。しかし、子供にとってはそれがあるから面白いという大事な
 部分なのでしょう。

 ●「バムとケロ」シリーズの作者である島田ゆかさんは、インテリアや
 小物については「こんな物があったらいいな」と思うものを描き、“隠
 れストーリー”は「小さい生き物が動いていると楽しいので描いている
 だけ」と言います。これは子供の目線と全く同じなのではないでしょう
 か。

 ●そこに子供が反応し、それだけでなく大人のお母さんたちも反応して
 います。どうもこの本には道草をする楽しさがあるようですね。島田さ
 んは、現在カナダ在住だそうですが、日本から離れることで、既成観念
 から離れることができやすくなっているのかもしれません。

 ●また、出版社で門前払いをされたという経緯も示唆を与えてくれます。
 この本は、出版のプロが売れないと判断した本でもあるのです。このと
 き島田さんが出版社に迎合してキャラクターを描きなおしたら、果たし
 て今のようなビッグヒットにつながったかどうか。

 ●描きなおせば本を出してもらえ、数千部は売れたかもしれませんが…。
 売れるか売れないかの判断は非常に難しいとは思いますが、出版社がダ
 メだと言った本が、先のサイト絵本ナビでは、評価ランキングでトップ
 なのです。島田さんと読み手にとっての楽しさのポイントを、出版社は
 共有できなかったわけです。

 ●なぜでしょうか。理由の一つは、出版社には「売り上げをとりたい」
 という欲があるからだと思います。企業側として売れるか売れないかで
 判断し、一読者として楽しいか楽しくないかという判断基準が欠けてい
 るのではないでしょうか。売り上げを追求すると、小さな成功は得られ
 ても、大きな成功を手にすることはできません。

 ●何を追及すべきか、社内によく浸透させる必要があります。今は不況
 下で収益性が悪化し、目先の売り上げを確保することに血まなこになっ
 ている企業が多いのですが、長期的にはそれではいけません。よほど倒
 産間際等でない限りは、目先3割長期7割のバランスを崩さないように
 しましょう。宝物が発見できますよ。

 ――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ―――――――

 ■■■ちょっと一言

 今朝、うちの小学2年生の息子に「バムとケロ」の話をしたら、「知っ
 てるよ、あれ、面白いよー」と言ってました。そりゃあ100万部も売れ
 た絵本なら、子供は知ってて当たり前かもしれませんね。しかしながら
 私が知らないことを小学2年の息子が知っていたのにはちょっとショッ
 クでした。(^_^;)

 で「ケロはかえるで、バムは犬よねぇ」という息子に、「え、バムは羊
 じゃないの?」などとトンチンカンなことを言った私でしたが、確認し
 たら確かに犬でした。私の頭の中では、バムが犬だろうが羊だろうが何
 でもいいんです。この辺が大人の思考でしょうか…。トホホ。

 数々のメルマガ発行者が本を出し、ベストセラーになっているものも多
 いようです。私もいずれ本を書いてみたいとは思っていますが、どうも
 出版社に拒否されそうな内容ばかりが浮かびます。しかし、そのような
 ものこそ大ヒット作になるかも。安易な迎合はせず、自分の道を貫くぞ。
 

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