見捨てられた場所でまちづくり、建築家兼商業デベロッパー入川秀人

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日経MJを読み解く!

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 ◆◆◆ 日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 226号 ◆◆◆

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     〜〜〜【マーケティング 今日のポイント】〜〜〜
           ものごとには必ず表と裏がある。       
        見方を変えれば地獄も極楽に変わる。

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 ━━━━━━━━━━ 2003年9月20日付日経MJ1面より引用 ━━━

 ■鉄道の高架下、角地のゴミ捨て場、空き倉庫──。商業用地としては
 「見捨てられた」場所に相次ぎカフェなどを開店、町を再生する建築家
 兼商業デベロッパーの入川秀人(46)。

 ■東京・渋谷駅に近い東急東横線の高架下。入川が企画、運営する「S
 US(シブヤ・アンダーパス・ソサイエティの略)」はカフェ、ラウン
 ジバー、持ち帰り弁当という3種類の店が軒を並べた複合店。

 ■2001年秋に開業。今も昼夜を問わず若者たちでにぎわう。

 ■元は駐車場。脇は排水溝と化した川。さらに周辺は倉庫などが多く、
 「商業施設を造るといえば99%の人は反対する場所だった」。しかし入
 川の目には「日本有数の商環境」に映った。

 ■狙いは当たった。周辺の中小ビルには、ここ数年でデザイン系の事務
 所など、若者主体のクリエーティブ系企業の集積が想像以上に進んでい
 たのだ。オフィスの狭さに悩む彼らは、この店を時に接客に、時に打ち
 合わせに、時にはパソコンを持ち込んで一人での作業にと、オフィス環
 境を補うように活用し始めた。

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  ナルホド、ナルホド … ピンと来た!(^o^)
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 ●弘法大師空海にこんな逸話があります。ある村の一角で熱湯が沸き、
 そこに子供が落ちて大やけどしたり、亡くなったりして困っているとい
 う話を聞いた空海は、「その地獄を極楽に変えましょう」と言って、そ
 のお湯を竹筒か何かで引いて、ちょうど好い加減に冷ますことができた
 場所に湯船を作り、温泉風呂にしたそうです。村の人たちは大喜び。

 ●このように、ものごとにはすべて表と裏があります。その両面を見る
 ことができなければいけません。気が短い人はたいてい仕事が速かった
 り、社長の影が薄い会社は社員がすくすくと育っていたり…。地獄に見
 えるものでも、やり方で極楽に変えることができます。

 ●入川さんは、おそらく豊富な経験により、そのような視点を獲得され
 ているのでしょう。空海のように、地獄に極楽を見ることができていま
 す。商業用地として見捨てられた場所にも、生かすべき点が必ずあると
 考えているのではないでしょうか。

 ●活性化していない街というのは、ターゲットとコンセプトが合ってい
 ないのです。街には必ず人がいますが、その人たちが望むものを提供す
 る街であれば、必ず活性化します。

 ●昔、駅前などの商店街がにぎわったのは、その当時のターゲットのニ
 ーズと商店街の提供するものが一致したからです。商店街は自然発生的
 で「ターゲット」などという認識は無かったのですが、モノ不足の時代
 にモノを豊富に提供するということが一般大衆にマッチしたのですね。

 ●この記事のケースでは、入川さんは「渋谷と、隣接する代官山の町を
 徒歩で回遊する若者」をターゲットにしています。このターゲットの設
 定が正しかったから成功したのです。マーケティング戦略においては、
 誰にターゲットを絞るかが最も重要だと言っても過言ではありません。

 ●あとは、そのターゲットが望むと思われるものを提供すればよいわけ
 です。「デザイン系の事務所など、若者主体のクリエーティブ系企業」
 に勤務する人たちは、確かにオフィスの狭さにも悩んでいたでしょうが、
 高架下を見事に活用した店舗のデザインにもひかれてやってくるのでし
 ょう。

 ●それだけだと、単に繁盛店というだけですが、入川さんはもう一歩進
 めて、集まった人たちが相互に交流し合う仕掛けも作っています。人と
 人が出会ったら、あとはそれぞれ発展したり、うまくいかなかったりと
 さまざまでしょうが、まず出会わないことには話は前に進みません。

 ●商店街では、おのずと店主同士や地域の行事等を通しての地域住民と
 の交流等も行われることになり、コミュニティー(地域社会)が形成さ
 れていきます。入川さんは、それを人工的に発生させようとしているわ
 けです。ターゲットニーズに合った店舗を核として。

 ●さて、誰が見ても最悪の場所、と言われるところや、なかなか売れな
 い商品・サービス、繁盛しない店舗などはありませんか。それは、ター
 ゲットの設定が間違っていませんか。いったい「誰」を相手にすれば売
 れるのでしょう。それがきちんと合えば、地獄を極楽に変えられるかも
 しれません。

 ――――――――――――― 今日はここまで (^o^) ―――――――

 ■■■ちょっと一言

 昨日は、中山リサイクル産業(福岡県糟屋郡)の中山社長と百束監査役
 から「今、いかに地球環境が危うい状態にあるか」についてお話を伺う
 機会を得ました。この会社は建設廃棄物のリサイクル事業にすでに20年
 近く取り組んでおられるのですが、「少しでも地球環境をよくするため
 にがんばりたい」という思いがひしひしと伝わってきました。

 お話によると、もうすでに地球温暖化で南極の氷が割れそうなのだそう
 です。割れて南極大陸からすべり落ちると大津波が発生し、太平洋沿岸
 は大きな被害を受けることになるんですね。また、今のままいけば20年
 で水位が1メートル上昇し、福岡の天神など水に浸かってしまうとか。

 地球環境というと一般庶民にはちょっと縁がうすい話のような気がしま
 すが、住んでいる場所の近辺に話が及ぶと急に身近な問題になります。

 それにしても、お2人の話を聞きながら、「理念とはにじみ出るものだ
 なぁ」とつくづく感じました。「さぁ、経営理念を作ってみましょう」
 などという研修もあっていいとは思いますが、普段つい語ってしまう内
 容がその人の今の理念です。皆さん、何をしゃべってます?

  

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